
モバイルWiFiとは、どこでもインターネットができるようにしてくれる通信端末のことです。
ここでは、モバイルWiFiの基礎知識について解説します。
モバイルWiFiの正式名称は、モバイルWiFiルーターです。モバイルWiFiルーターは、その名の通り次の3つの要素を持つ機械です。
- モバイル(=持ち運びができる電子機器)
- ルーター機能
- WiFi機能
以下では、WiFi機能とルーター機能について簡単に説明します。
モバイルWiFiにおけるルーター機能とは?
モバイルWiFiにおけるルーター機能とは、複数の端末でインターネット回線を共有させる中継機としての役割のことです。ルーター機能によって、モバイルWiFi端末一つでスマホやタブレット、パソコンなどを一度にインターネットにつなげることができます。
モバイルWiFiにおけるWiFi機能とは?
WiFiとは、電子機器が無線で通信を行う際に利用するある特定の電波のことです。無線で通信を行う技術や機能そのものを指し示すこともあります。
モバイルWiFiにおけるWiFi機能とは、スマホやタブレットといった電子機器とルーターを無線でつなぐことを指します。
モバイルWIFiの4つの特徴とは?
モバイルWiFiの特徴はざっくり次の4つです。
特徴① 配線が不要でインターネットに接続できる
特徴② 回線工事が不要ですぐにインターネットに接続できる
特徴③ どこでも好きな場所でインターネットが楽しめる
特徴④ 複数の機器をインターネットに接続することができる
以下からはそれぞれの特徴を見ていきましょう。
特徴① 配線が不要でインターネットに接続できる
モバイルWiFiの特徴は、配線が不要でインターネットに接続できることです。
モバイルWiFi端末は、本体1台だけです。光回線やADSLのように、無線ルーターやモデムといった複数の機器を使用しません。また、モバイルWiFiは無線で利用できます。そのため、機器接続コードやLANケーブル、電源コードなどを差す必要がありません。どこにでも持ち運んで使えることはもちろん、家の中でもコード周りがスッキリします。
特徴② 回線工事が不要ですぐにインターネットに接続できる
モバイルWiFiでは、回線工事が不要ですぐにインターネットに接続できます。
モバイルWiFiは、日本各地にある多数の基地局と繋がっています。モバイルWiFi端末の電源を入れてWiFiを飛ばすだけで、インターネットにアクセスすることが可能です。物質的な回線を引く必要はありません。そのため、モバイルWiFiサービスを契約したその日から、すぐにインターネットを使えます。
特徴③ どこでも好きな場所でインターネットが楽しめる
モバイルWiFiは、どこでも好きな場所でインターネットを楽しむことができます。
モバイルWiFi端末を持ち運ぶことで、自宅はもちろんカフェや公園、旅先でもインターネットに接続できます。契約するモバイルWiFiによっては、海外や地下鉄、新幹線の中などでも使えます。
特徴④ 複数の機器をインターネットに接続することができる
モバイルWiFiは、複数の機器をインターネットに同時に接続することができるという特徴があります。
契約するモバイルWiFiの性能にもよりますが、おおよそ5台ほどの端末をインターネットに接続させることが可能です。そのため、パソコンでブラウジングしながら、タブレットやスマホ、ゲーム機などの複数の端末でインターネットを利用できます。
モバイルWiFiでスマホやパソコンがインターネットにつながる仕組みとは?
ここからは、モバイルWiFiでスマホやパソコンがインターネットにつながる仕組みを説明します。モバイルWiFiはざっくり次の3つの仕組みから成り立っています。
仕組み① モバイルWiFiがインターネットに接続する
仕組み② モバイルWiFiが複数のデバイスにインターネット回線を共有する中継器の役割を担う
仕組み③ モバイルWiFiが各デバイスとインターネット回線を無線で通信する
以下ではそれぞれの仕組みを見ていきましょう。
仕組み①モバイルWiFiがインターネットに接続する
モバイルWiFiの仕組みとして、まずモバイルWiFiがインターネットに接続することを覚えておきましょう。
モバイルWiFiでは、サービスを契約する際に同時に、端末の購入と回線契約を行います。モバイルWiFiには、電話回線にのせられたアナログ信号を受信して、WiFi信号へ変換することが可能です。電話回線とは、LTE回線や3G回線といったものです。これにより、インターネット接続を可能にします。
仕組み②モバイルWiFiが複数のデバイスにインターネット回線を共有する中継器の役割を担う
次におさえておきたいモバイルWiFiの仕組みは、モバイルWiFiが複数のデバイスに対してインターネット回線を共有する中継器の役割を担うことです。
前述したルーター機能によるものです。これによりモバイルWiFi端末1台で、スマホやパソコン、ゲーム機などを同時にインターネット接続させることができます。
仕組み③モバイルWiFiが各デバイスとインターネット回線を無線で通信する
最後におさえておきたいモバイルWiFiの仕組みは、モバイルWiFiが各デバイスとインターネット回線を無線で通信するということです。
前述したWiFi機能によるものです。これにより配線不要で、スマホやパソコンをインターネットにつなぐことができます。
モバイルWiFi大きく分けると4種類のWiFiがある
モバイルWiFiの接続方法には大きく4種類が挙げられます。それが、フリーWiFiと、有料WiFi、野良WiFi、モバイルWiFiです。
フリーWiFi
フリーWiFiは、施設や店舗などが無料で提供している公衆WiFiのことです。施設や店舗側が設定したSSIDとパスワードを入力してWiFiを接続します。
無料WiFiという点は魅力的ですが、不特定多数のユーザーがアクセスするという注意点があります。場合によっては、第三者によって通信をのぞき見されるかもしれません。
悪意あるユーザーにのぞき見されると、個人情報の一部が漏洩してしまうなど、さまざまなリスクが懸念されます。
有料WiFi
有料WiFiは、携帯のキャリア会社などが提供するWiFiのことです。月々の利用料金を支払って、WiFiを利用します。前項の無料WiFiと比べると回線の安定性が高く、快適にインターネットを利用しやすいというメリットがあります。
野良WiFi
野良WiFiは、悪用を前提として設定しているWiFiのことです。誰でもアクセスできるようにWiFiを張っていることもあり、うっかりアクセスしてしまうと、不正侵入やのぞき見をされるリスクがあります。
ただし、野良WiFiが必ずしも悪意のあるユーザーによるものとは限りません。WiFiの利用者(管理者)がきちんと設定できていないことから、WiFiが野良の状況に陥っていることもあるのです。
とはいえ、知らないWiFiには接続しないことをおすすめします。
モバイルWiFi
モバイルWiFiは4つのWiFiの中でも比較的安全性の高いタイプです。SSIDやパスワードを知っているユーザーが自分だけであれば、第三者によるのぞき見や不正侵入のリスクがありません。
モバイルWiFiにおける注意点
次に、モバイルWiFiで知っておきたい注意点について紹介します。
セキュリティ面や安全性
モバイルWiFiの場合、フリーWiFiなどのように不特定多数のユーザーがアクセスするわけではありません。そのため、セキュリティ面や安全性については、他のWiFiと比べると高いといえます。
ただし、のぞき見や不正侵入などのリスクが0というわけではありません。例えば、SSIDやパスワードが第三者に知られている場合、通信ののぞき見及び不正侵入されてしまう可能性があります。
モバイルWiFiを検討しているのであれば、SSIDやパスワードの管理を徹底することが大切です。
通信内容の暗号化について
モバイルWiFiを利用するのであれば、通信内容の暗号化について知っておく必要があります。
通信内容の暗号化とは、スマホやノートパソコンなどの端末からアクセスポイント、インターネットなど経由ルートをすべて暗号化することを指します。VPNと呼ばれるものであり、安全なインターネット環境を整えるうえで重要なポイントです。
通信内容の暗号化は一見難しそうに感じますが、スマホアプリなどで簡単にできるのが魅力です。ただし、VPNサービスの提供者から情報漏洩してしまうリスクもあるため、慎重に判断しなければなりません。
モバイルWiFiの通信速度に関して
モバイルWiFiを選ぶ大事な要素である通信速度についても知っておきましょう。
「上り」と「下り」の違い
「上り」と「下り」の違いは、「送信」か「受信」かということです。
「上り」は送信速度のことです。メールの送信する速度やデータをアップロードする際の速度で、数値が大きいほど速度が速いことを意味します。
「下り」は受信速度のことです。メールを受信する速度や、動画の視聴する際の速度で、「上り」と同様に数値が大きいほど早いことを意味します。
速度の単位
インターネット回線の速度は「Mbps」という単位で表し、モバイルWiFiも同様です。
「Mbps」の読み方は「メガ・ビーピーエス」です。この単位は1秒に送れるデータの量を表しています。
モバイルWiFi各社の通信速度
製品や会社によって最大速度は異なります。各社の製品の速度を見てみましょう。
Y!mobileの通信速度
通信速度:下り最大972Mbps /上り最大37.5Mbps
WiMAXの通信速度
通信速度:USB接続時:下り最大1.2Gbps(Wi-Fi接続時:下り最大867Mbps)
限界突破WiFiの通信速度
通信速度:下り最大150Mbps /上り最大50Mbps
どんなときもWiFiの通信速度
通信速度:下り最大150Mbps /上り最大50Mbps
各社公表している最大通信速度はあまり意味がない
ちなみにの話なのですが、モバイルWiFiを取り扱う会社は、自社の製品の最大速度を公表しています。
この最大速度は、製品を選ぶ際に参考にはなりますが、実はあまり気にすべきはありません。
以下のような理由があるからです。
・理論上の数値だから
この最大速度は理論上の数値です。様々な条件がそろったときに理論的に出る速度であり、毎回この速度が出るわけではないのです。
・エリアが限られているから
最大速度は条件が揃えばどこでも出せるわけではありません。エリアが限られています。最大速度が出せるエリアは首都圏の一部エリアのみです。
・必要ないから
そもそもこの速度は必要ありません。
Youtubeで4k動画を見る際に必要な速度が「20Mbps」です。最大速度を700Mbpsと公表している会社もありますが、そこまでなくても問題なく使用できます。
通信速度が遅い時の解消法
最後に、モバイルWiFiの速度が遅くなった時の対処法を説明します。
動画を見る際に必要な速度は20Mbps程度ですが、状況によってはそれ以下になってしまうこともあるので、解消法を知っておいて損はないでしょう。
WiFiとデバイスの距離を近づける
WiFiとデバイスを近づけるだけでも速度が速くなる可能性があります。
また、障害物があると速度が遅くなることがあります。速度が遅いと感じたら障害物がないかを確認した上でモバイルWiFiにデバイスを近づけてみてください。
接続している台数を減らす
台数が多いと速度が遅くなることがあります。複数台接続して速度が遅いのであれば接続台数を減らしてみてください。
また、何台も接続することが多いのであれば、接続可能台数が多いWiFiと契約することを検討しても良いかもしれません。
モバイルWiFiの基礎知識を知ってよいモバイルWiFiを選ぼう
いかがでしたか。
モバイルWiFiの特徴から、モバイルWiFiの仕組み・注意点など、様々なことを幅広くご紹介しました。
この情報が、モバイルWiFiを検討しているあなたの助けになればうれしいです。
もし見た上でモバイルWiFiを契約しようという方は、おすすめのモバイルWiFiをランキングで紹介しているので、ぜひご覧ください。